LIFE LONG SPORTS

contents
21世紀生涯スポーツ社会づくりの提言
高校総体
障害者スポーツ
総合型地域スポーツクラブ
大阪府レクリエーション協会
モッピークラブ
地域生涯スポーツ推進協議会
府民スポーツ・レクリエーションフェスティバル

21世紀生涯スポーツ社会づくりへの提言
06総体THE近畿 雑感
(財)日本バレーボール協会 副会長 橋爪 静夫(武庫川女子大学教授)
 去る8月1日から25日まで、近畿2府4県において「君がひかり 近畿の空は青くそまる」の大会スローガンのもと、平成18年度全国高等学校総合体育大会「06総体THE近畿」が開催された。
 大阪府は、ホスト県としてその中心的な役割を担い、全国から訪れた数多くの方々から、半世紀にわたるインターハイの歴史にその名をとどめるとの高い評価を受けた「なみはやドーム」でのすばらしい総合開会式の運営のほか、府内14市1町の47会場で19競技にわたり、大阪府の“底知れない力”を改めて痛感したと感嘆させた、それぞれ特色のある見事な競技運営が行われ、水泳競技をもって成功裏のうちに終了した。
 大阪府の実行委員会、高等学校体育連盟、関係競技団体等の並々ならぬご努力に深く敬意を表したい。とりわけ、各方面で自発的・主体的に活躍した高校生の諸君にお礼を申し上げたい。
 私は、中央競技団体の立場で総合開会式及び男女バレーボール競技に出席させていただき、総合開会式では、司会、式典音楽(ブラスバンド・合唱)、選手先導、公開演技、草花装飾など、高校生が主役として生き生きと働く姿を、また、バレーボール競技会場においては、駐車場整理、受付、案内、放送、会場整備、競技役員補助(線審・記録・点示・ボールキーパー)などに、高校生が裏方として10日間で延べ3,500人が笑顔で手伝う姿を直接拝見し、このような生徒の活躍がこの大会成功の大きい要因となっていたと感じた。
 近年、中・高等学校において生徒の運動部離れが進み、休・廃部が相次ぐなど、運動部活動の低迷化現象が顕著となり、各方面からその活性化に向けた施策展開の重要性が指摘されている。
 現在、解決の具体的方策としては、「生徒数激減」に対して複数合同部活動の承認、「指導者不足」に対して外部指導者の導入等の対症療法にとどまっているのが実情であり、一定の効果を上げてはいるものの、決定的な活性化方策とはなり得ていない。青少年のスポーツ観の変化(価値観の変化、ニーズの多様化など)に的確に対応し、望ましい方向への変容に導くための条件整備という命題に迫る原因療法こそが今求められているのである。
 このたびの高校総体において、大阪の高校生のほとんどが何らかの形でこのイベントとの関わりをもち、それぞれの立場でスポーツのもつ魅力や種目特性に触れたと考えられる。
 選手として、憧れの檜舞台に立ち、これまでに流した汗と涙にふさわしい競技成績を収めた達成感、ボランティアとして、大会運営に参画し、成功に導いた充実感、観客として、全国から集った26,500人のスポーツに青春をかけた高校生トップアスリート達の熱い戦いを目の当たりにした感動、大阪の高校生達のこれらの実体験こそが彼・彼女の心を強く揺り動かし、部活動活性化の最も力強い原動力となっていくことに疑う余地はない。
 このビッグイベントの開催には、長期にわたる万全の諸準備や綿密な大会運営に多くの「人・もの・金」が費やされている。単に、25日間の一過性のイベントに終わらせることなく、高校生の様々な体験をはじめ、06総体を通じて得た計り知れないスポーツ資源を今後どのように学校の体育・スポーツ活動に活かし、ひいては、大阪府が目指している「生涯スポーツ社会づくり」の確かな基盤として活用していくかが問われている。
Vol.22