【第11回おさか生涯スポーツコンベンション ―生涯スポーツ社会の実現を目指して―】
  平成17年1月15日(土)大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)

 ●基調講演 「体操ニッポン、復活の舞台裏」
―米田功・冨田洋之・鹿島丈博等 メダリストを育てた名伯楽のスポーツ指導者論―
講 師  城 間  晃
 まだみなさんの記憶に新しい、2004アテネオリンピック男子団体総合優勝メンバーである米田 功・冨田 洋之・鹿島 丈博、そして西川大輔・池谷幸雄・田中光選手等、過去のオリンピックのメダリスト達を小中学校時代より指導、その基本を確立した指導者である城間先生にご講演いただきました。
 彼らが体操を始めた頃は、ごく普通の子どもたちであったという話。その後の上達ぶりなどのエピソードや苦労話などを、数々の思い出話を交えてユーモラスにお話しいただき、時間を感じさせませんでした。

●シンポジウム
基調講演につづくシンポジウムでは「アテネの感動を生涯スポーツ社会づくりへ」をテーマに活発な議論が交わされました。

●コーディネーター 赤松 喜久氏(大阪教育大学教育学部教授)

●シンポジスト
城間  晃 氏(ステイクール・スポーツクラブ コーチ)
  日本の体操が下降線をたどり始めた頃、数回にわたり旧ソ連や中国という体操強国を見て回って感じたことは、体操は技の難しさを競い合うのではなく美しさであり、そのためには基本が大切である、ということだった。それ以降、基本をおろそかにして成長はないということを信念にジュニア指導を続けきたが、生涯スポーツにおいても大きな違いはないはず。スポーツ振興における指導者の重要性、あり方について考えてみたい。

藤本 淳也 氏(大阪体育大学助教授)
  大阪府は、平成16年8月に「広域スポーツセンター」を設立し、「総合型地域スポーツクラブ」の育成・支援事業をスタートした。大切なのは、“地域住民のどのような欲求・ニーズを満たすクラブを創るか”ということ。「楽しむ」「健康維持」「試合に勝つ」「仲間をつくる」「応援する」など欲求やニーズは様々。質的に多様なクラブが多く生まれなければ、地域住民の多様な欲求・ニーズは満たせない。クラブづくりは柔軟な発想で。

高橋  明 氏((社福)大阪市障害者福祉・スポーツ協会スポーツ振興部スポーツ課長。大阪体育大学、大阪府立看護大学の非常勤講師。シドニーパラリンピック車椅子バスケットボール全日本チーム総監督)
  パラリンピックの創始者、故グットマン博士が「失った機能を数えるな、残った機能を最大限に活かせ」という言葉を残しています。この言葉は、私達に「何ができないのかではなく、何ができるか」に視点を向けることが共に生きる社会の中で大切ですよと教えてくれています。
 障害者のスポーツは、残存能力を生かしてプレーできるように、ちょっと工夫したスポーツということから、adapt(適応させる)と言う語を用いて「アダプテッド・スポーツ(adapted sports)」と称されています。かつては、「障害のある人のためのスポーツ」であった障害者のスポーツは、「何らかの障害のある人も行なえるスポーツ」へと、その概念を変えつつあります。

巽  樹里 氏(追手門学院勤務 アテネオリンピック シンクロナイズドスイミング チーム銀メダリスト)
  2歳から競泳を始め、7歳でシンクロに移り、シドニーオリンピックに引き続き18年目にして最大の目標であるオリンピックを納得のいく演技で幕を閉じることが出来ました。 ここに至るまで、決して楽しいことばかりではなかったのですが、常に挑戦する気持ちを持ち、限界に挑戦してきました。
 シンクロと言うと水深があり、難しいスポーツと思われがちですが、私の身近には、4歳〜86歳の方までが楽しくシンクロをしております。もっと身近に、もっと幅広く、生涯スポーツとして健康で楽しいシンクロを普及させたいと思います。


【生涯スポーツ指導者養成講習会】
 「生涯スポーツ指導者養成講習会」は生涯スポーツ社会づくりを推進するため、地域の実態や府民のニーズに即した事業を企画・運営することができ、また総合型地域スポーツクラブ創設・運営の中核となる役割を担える「生涯スポーツコーディネーター」を養成することを目的として、1月15日(土)(コンベンション)に続き16日(日)・1月22日(土)の3日間にわたり武藤記念ホールで実施されました。
 今年の講習では、スポーツドクターによるスポーツ医学、ワークショップ形式を交えたクラブの設立手法の講義さらには、総合型地域スポーツクラブの事例発表などを取り入れ、幅広い分野で実施しました。地域でクラブづくりに携わっておられる方をはじめ、競技団体や学校関係者など約200名の方が受講され、認定書が授与されました。

日 時 テーマ 講  師
1月16日
(日)
生涯スポーツ社会
の必要性
藤本 淳也
(大阪体育大学助教授)
総合型地域
スポーツクラブの意義
松田 雅彦
((財)日本体育協会総合型地域スポーツクラブ育成委員会中央企画班員・同近畿ブロック班長)
スポーツ医科学
(健康)
岡田 邦夫
(大阪ガス健康開発センター統括産業医)
1月22日
(土)
総合型地域スポーツ
クラブの設立手法
山口 泰雄
(神戸大学教授)
障害者と
生涯スポーツ
高橋 明
((社福)大阪市障害者福祉・スポーツ協会 スポーツ振興部スポーツ課長)
大阪府内の事例発表 谷口 正
(たつみスポーツクラブ理事長)