伝承していきたい・・・
  生活の中にある、
  生活を通したレクリエーション 
 昔はテレビゲームもなければカラオケもない。ましてゲームセンターもパソコンもない。そんな時代にでも、仲間と共に楽しみ、生活や心にゆとりを持たせる「娯楽(楽しみ)」が一番身近なところにあったのです。
 おばあちゃんから教えてもらったお手玉あそび、お母さんと一緒にお手玉をつくり、家族や友だちと時間を忘れて遊んだお手玉。日本の伝承あそびの代表的なお手玉には長く深い歴史と世界各国とのつながりもあります。お手玉をはじめ我が国には伝えていきたい、伝えていかなければならない「あそび」(伝承あそび)があります。
 老若男女誰でもお手玉を手にした瞬間すてき笑顔がこぼれお手玉が手の中で飛び跳ねる様は不思議なものです。お手玉だけではありません。うたあそび、ことばあそび、自然の中でのあそび、コマ、ヨーヨ、メンコ、凧、また折り紙、あやとり、ゴムとび等、限りなくあります。また、歌い継がれてきた「わらべうた」やこれら伝承あそびは伝え方により大人には懐かしく、子ども達には新鮮な楽しいあそびとなります。これらを通じて集団あそびから子ども達の心にルールを守る公正さや勝った、負けた、うれしかった、悲しかった、悔しかったなど様々な感情を育みます。また、様々な体験からスリルを味わったり自分の得意分野を見いだしたりと、少子化やコミュニティの希薄化が懸念される今日においては大きな教育的効果も期待できます。現代の子ども達は昔のあそび、あそびから生まれる楽しさ等を知らないのが当たり前なのです。我々大人がこれら教育意義をしっかりと認識し伝承文化を現代の子ども達に伝えていく責任があるのではないでしょうか。
 食文化についても同様のことが言えると思います。ファーストフードやコンビニが急激に増え食生活も大きな変容をみせています。また、核家族化や両親の共働き、子どもの塾通い等で三世代はもとより親子一緒に料理を作り一緒に食事をする機会も減少している現況です。栄養の偏り、不規則な食事によって子ども達にも生活習慣病が増加しています。また、体力や運動能力の低下も大きな社会問題のひとつとして取り上げられています。
 何か特別な運動療法やトレーニングをしなくても、生活の中には様々なあそびや楽しみがあるのです。例えば、お手玉もほんの少しの時間でも親子で楽しむことができるでしょうし、お手玉や道具を使わなくても一緒にお風呂に入りながらことばあそび、うたあそびもできます。また料理を一緒に作ったり、家庭菜園にチャレンジしてみたりするなど・・・そうしたふれあいこそが美しいものを見たときにはその美しさに感動し、楽しいときにはとびっきりの笑顔を見せられる子どもに育ってくれるのではないでしょうか。生活の中にある身近なあそびが子ども達の中で広まり、各家庭、そしてコミュニティ全体に広まり明るく楽しい社会になればと願います。
ゲームやダンスなど何か特別な楽しい活動のみを「レクリエーション」と捉えるのではなく、ふれあいや楽しみにつながる行動、楽しいことを考えるその気持ちこそが「レクリエーション」であります。
 (財)大阪府レクリエーション協会では、去る3月10日(金)〜12日(日)に開催されました「第2回関西健康産業フェア」におきましてワークショップを展開して参りました。 
 食や健康の重要性をアピールするだけでなく、あそび文化や食文化などを伝承し、生活の中にレクリエーションを取り入れ、府民の皆様がよりよい生活をおくれるようサポートして参ります。また地域やサークルのセミナーやイベントにも指導者を派遣する制度もございますのでお気軽にご相談、お問い合せ下さい。
                            財団法人大阪府レクリエーション協会 公認講師   池辺 美保子
                            財団法人大阪府レクリエーション協会 ディレクター 横山 誠